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2020年1月12日 (日)

18歳成人と「成人式」(5)

子どもの貧困と成人式

 成人式において特に女性の和装が広がったのは1970年代からである。1970年に発刊された塩月弥栄子著『冠婚葬祭入門』は700万部ものベストセラーであった。その中で「親は成人式を迎える娘に晴着を贈ってやる」という一項がある。著者は、親が多少無理してでも新成人に華美な服装をさせることを奨励している。高度経済成長の1960年代からバブルに至る80年代までは国民所得も年々増加していて、成人式に晴着を購入して着せることが可能であった。しかしながら、その後平成の間、実質的な所得は横ばいないし減少気味で、2016年では子どもの貧困率が16%となってしまった。晴着はレンタルでも10万円、新調すれば30万円以上の費用がかかる。これらの家庭の子どもたちは成人式に出席しているのであろうか。

 経済的な理由で成人式に出られない若者は、人生の出発点において社会から「排除された」と感じ、格差社会を実感することになる。現行の成人式の風潮では「自分は日本社会から必要とされていない」ことを感じる若者を一定数生み出していることが懸念される。

 18歳の成人式にメリットがあるのは、式典に学生服でもスーツでも和服でも「プライドをもって」出席できることである。服装にかかわらず出席できるのが18歳成人式の特徴である。そもそも成人式は、若者誰にでも平等に機会が与えられるべきものである。SDGs(国連持続可能な開発目標)の標語である「誰一人取り残さない」を推進できるのが18歳成人式である。

 

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