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2020年1月12日 (日)

18歳成人と「成人式」(4)

根拠がない「はたちを祝う会」

 2022年度以降に多くの自治体が実施しようとしている「20歳(はたち)を祝う会」には法制度的にも、民俗学的にも根拠がない。まず、法的には民法、公職選挙法、国民投票法といった成人年齢に関わる主要な法律は成人を18歳と規定している(少年法では20歳であるが、18歳への引き下げが検討されている)。20歳を根拠としている法令は、酒・タバコそして競馬・競輪・ボートレースのギャンブル関係である。「20歳を祝う会」とは、酒・たばこ・ギャンブルが解禁になったことを祝う会なのだろうか。「成人」になって2年もたってから行われる式典にどれだけの意味があるのであろうか。

 また、成人式は民俗学的には、子供から大人への移行を祝う「通過儀礼」の一種である。前近代社会では武士は「元服」という行事が数えで15歳のときに行われていたが、これも通過儀礼である。18歳は高校の卒業時期に相当するため、就職や進学という人生の転機に当たるので、通過儀礼としての成人式を行うのにふさわしい年齢である。これに対して20歳は若者にとって何ら「人生の区切り」にはならないのである。2000年前後に成人式が「荒れた」時期があった。そのひとつの理由は、20歳という区切りにならない年の成人式に意義が感じられなかったからであろう。

 

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