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2020年1月12日 (日)

18歳成人と「成人式」(6)

成人式の起源

 それでは、現在のように自治体が公費で行う形の成人式はいつどうように始まったのであろうか。日本の伝統では人生の節々でそれを祝う行事が行われてきた。新生児のお宮参り、七五三、元服、結婚式、還暦祝い、等々。それらはそれぞれの家庭ないしは共同体でお祝い行事を行っていた。成人式が特異であるのは、すべての自治体が公費で行事を行っていることである。

 成人式の起源は、敗戦直後の1946(昭和21)年11月に埼玉県蕨市で「成年式」を実施したこととされている。これは、行政主催ではなく地元の青年団が中心となって行われたものである。蕨市は今でも成人式ではなく成年式と呼んでいて、「成年式発祥の地」の銅像も建っている。1948(昭和23)に制定された「国民の祝日に関する法律」によって115日が「成人の日」として祝日になった。なぜ成人の日が設けられたのかは定かではないが、敗戦後の日本を立て直すに当たって子ども・若者に期待が寄せられたことは想像に難くない。115日という日付の意味についても定説はないが、戦前は年齢の数え方が正月をもって加齢していて、武家社会の元服の行事も正月に行われていたことに由来するのであろう。なお、現在の成人の日は祝日法の改正により1月の第2月曜日に移動している。

 新しく制定された成人の日の行事として、蕨市などで行われていた成人式が全国的に採用されることとなった。当時はまだ中学卒業で就職就業する者が多く、また市町村ごとに組織されていた青年団への加入も15歳であったので、成人式を何歳で行うかは定まっていなかった。20歳での成人式が定着するようになったのは1956(昭和31)年頃である。逆に言えば、市町村が行う成人式の普及によって「成人年齢20歳」が国民の間に認識されていったと言うこともできる。その意味でも、成人式を何歳で行うかは重要なポイントなのである。

 

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