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2020年1月12日 (日)

18歳成人と「成人式」(8)

「大人」とは何か?

 20世紀前半、昭和初期の日本社会では子どもから大人への移行期間は短かった。身体的な成熟は女子の初潮、男子の精通をもってはかれるが、当時は推定で13-15歳であった。戦前の実質的な成人式とも言える青年団への加入式は数えで15歳が多く、改正前の民法では女子は16歳で結婚することができた。

 戦後において、産業が成長し技術が進歩するとともに高学歴化が進んだ。民法の成人年齢である20歳においても多くの若者は在学していて、経済的に自立していないという事態となった。会社や役所において「一人前」と認められるのは30歳前後であり、結婚の平均年齢も30歳に近づいている。一方、身体的な発達は早まっているので、子どもから大人への移行は10代前半から30歳前後までおよそ20年に及ぶことになる。

 右肩上がりの経済成長が止まり、終身雇用制が崩れた1990年代からは大人と子どもの関係性も大きく変化する。大人が指し示す価値に対して子どもたちが疑念を抱くようになる。学校に行かないという「不登校」が大きな社会問題となる。学校教育も「個性尊重」する時代となり、教育方法も「指導」から「支援」へと大きく転換が求められた。大人の権威が失われる中で、「権威者」である市町村長や講演者が一方的に「諭す」タイプの成人式に対して拒否反応が示される。これが荒れる成人式の一因となるのである。

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