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2020年1月12日 (日)

18歳成人と「成人式」(3)

成人年齢引き下げの経緯

 18歳選挙権の課題が現実のものとして議論されたのは2007年である。それは、憲法改正のための手続き法である国民投票法案の審議に当たって、将来、18歳選挙権や18歳成人を実現することを条件に与野党が法案の成立に合意したからである。国民投票法案は20075月に成立し、この動きを受けて法制審議会は、200910月に「選挙権が18歳に引き下げられるならば、民法の成人年齢も引き下げるのが妥当」とする答申を出した。その後、政権交替の混乱で18歳選挙権問題は停滞した。結局、再び自公政権となり20156月に選挙権年齢を18歳以上とする公職選挙法改正案が全会一致で成立した。20167月の参議院議員選挙から18歳以上の者が投票に参加することになった。

 一方、民法改正により成人年齢が引き下げられたのは2018年であった。成人年齢の引き下げは多くの法律が関係していて、国民生活にも大きな影響を及ぼすため施行日まで3年程度の猶予期間が設けられた。18歳成人の実施は2022年度からということになった。18歳成人に移行するに当たっては、消費者保護や消費者教育、自立困難な若者の支援、市民教育の実施などいくつかの課題があった。政府では20184月に「成人年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議」を設置し、これらの課題を検討している。そのひとつが成人式の問題である。自民党では「成人式等に関するワーキンググループ(WG)」が201912月に提言書を出した。

 この提言書では、式の開催について「自治体の判断で20歳までの間の適切な時期に行うべき」としている。ここで問題なのは「18歳の人を対象に行う必要はない」と指摘し、「新成人を祝う会(仮称)」を「20歳の人々を対象として、現在の成人の日の前後に開催するのが望ましいという意見が多かった」と付記されたことである。その理由は、「18歳の成人式は入試直前の期間に当たること」「20歳で旧友と再会して落ち着いて式典を行うのがよいこと」「和服・写真館など関係業界への影響が大きいこと」などであった。

 今後は先の関係府省庁連絡会議が3月までに、成人式の実施を含めて18歳成人に伴う諸課題についての指針を示すことになっている。

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