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2011年8月19日 (金)

シャプラニールのパラドックス

40年近くの長きにわたって活動しているシャプラニール=市民による海外協力の会にも、贈与のパラドックスがたくさんある。

5月15日付の記事で、今回の東日本大震災のことで「バングラデシュから1000万円相当の寄付が」きた話を紹介した。これなどは、大変長い年月がかかっているけれど、援助先から逆に援助されたということで、「贈与から交換に」変化する最初のきざしかもしれない。

5月16日には「シャプラニールによる石鹸の販売」の記事を書いた。これはまさに贈与ではなく「交換」である。なぜなら伊勢丹で販売されている石鹸について、消費者は品質で買うのであり、従来のフェアトレードのように援助として購入するわけではないからである。確かにその石鹸には生産者である貧しいバングラの女性の物語の説明があるが、それは哀れみを誘って買ってもらうためのものではなく、むしろこの石鹸の話題性を高めるためのプラスの価値として付与されている。

NGO業界もこの10年くらいでずいぶん変化してきた。「贈与から交換へ」という文脈で見たときに、国際協力の今後はどのように描かれるのであろうか。

仁平さんにはぜひ「NGOの誕生と終焉」を続編で期待したいところである。「終焉は困る」という向きもあるだろうが、それはそれで次の展望が見えてくるかもしれない。

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