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2011年8月26日 (金)

チェンマイで開発教育セミナー6

今回ISDEPから要望があって行ったワークが『地球の食卓』です。これは昨年DEARで発刊されたものです。セミナーではこの中から「フード・マイレージ編」を上條さんのファシリで行いました。

日本で普段食べているものが、どれだけ遠いところから(あるいは近いところから)運ばれてくるかを数字で表わすものです。それによってその食べ物が環境にかけている負荷がわかります。単純な掛け算なので、コーヒー農園ほどには混乱?はありませんでした。

ただ日本の食料自給率がわずか40%で、多くの食品や飼料を海外に頼っているのに対して、タイは140%ということでむしろ食料の輸出国です。こうした事情の違いがあるので、果たしてフード・マイレージのワークがタイにおいてどのように受入られるかは不明です。上條さんとも「地球の食卓のフォト・ランゲージ編をやった方がよかったかも」などと話していました。

その後ある参加者の感想を聞くと「こういう考え方には初めて触れた。私がやっている活動にも取り入れるヒントがあった」というものもありました。エコロジカル・フットプリントの例にもあったように、当初の想定とは似ても似つかない活用法がありえますので、フード・マイレージについてもこの後どうなるのか何とも言えません。

似ても似つかない、といえば「ヒツジ、虎、ライオン」というワークがあります。DEARのワークから学んで作ったと彼らは言うのですが、その起源がまったくわからない程にユニークな教材です。今回のセミナーでも披露されたのですが、あるヒツジの村にある日虎がやってきます。虎はヒツジをだまして土地を自分のものにします。ヒツジの中には虎の仲間になって顔だけが虎になるヒツジもいます。しかも虎の裏には彼らを操るライオンがいる、というような話しです。

村でこの物語を実演した後に、村人どおしで、ヒツジは誰か、虎は誰か、ライオンはどこにいるのか、などを話し合います。この教材は山岳民族であるカレンの村で開発されたものです。カレンはもともと文字をもたなかった代わりに「寓話」が得意なのです。通常の講義やワークでは乗ってこない村人も寓話を語りだすとがぜん身を乗り出してくるのです。

カレンの家は高床式で、かならずはしごを何段か上って家に入ります。参加者の一人はこう言いました。「参加のはしごは、私たちが村の自立という家に入るためのはしごなのです」

Sisdep06
              ヒツジ、虎、ライオン

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コメント

寓話やたとえ話は私も好きですが、
同時に「おなじ」ではないわけで、
その違いに気づきにくくなる危険性
もあると思います。

はしごや階段のたとえも、それが
ある地点へ行くためのものである
イメージが強いので、「途中じゃ
意味がない」とか「上ほどいい」
とか思うかも。

表現はどうしても過不足がありがち
ですよね。

投稿: 森井哲也 | 2011年8月28日 (日) 16時24分

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