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2011年8月12日 (金)

四色問題

夏休みに入り本を読む時間がとれるようになると、なぜか自然科学の方に手が伸びてしまいます。複雑で解決策が見いだしにくい現実の社会問題から離れて、スパっと答えが出る数学や物理の方に惹かれます。

私の子どもの頃には、しろうとでもすぐに理解できるけれど、一流の数学者が何世紀かけても解けていない問題がいくつかありました。有名なのは「四色問題」と「フェルマーの最終定理」です。

四色問題はとても簡単で、「地図は3色では塗り分けられず、しかし5色使う必要はない」というものです。

Fourcolorafrica

このように地図は必ず4色で塗り分けることができるのです。

この問題は何世紀も前から地図職人の間ではよく知られていました。それが数学者の問題となったのは19世紀半ばのこと。以来、多くの研究者や愛好家がこの問題に挑戦してきましたが、ことごとく跳ね返されていました。

この問題が最終的に解かれたのは1976年のこと。ケネス・アッペルらが、地図のパターンを分けてすべての場合についてコンピュータで計算をして回答を出しました。コンピュータの計算に1000時間もかかったそうです。

せっかく長年懸案の問題が解けたのに、数学者の間での評判はよろしくありませんでした。というのは、コンピュータで「力づくで」解いたということで、その証明は人間の計算ではかなわないからです。

またこのような難問が解けたときには、その先に新しい法則とかが生まれる期待があるわけですが、それもありませんでした。

というわけで証明の仕方が「エレガントではない」というわけです。「エレファントな証明だ」と悪口を言う人もいたようですが、それは象さんにとってかわいそうです。

[参考]

ロビン・ウィルソン『四色問題』新潮社。

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コメント

自然科学の話題、面白いですね。

(つかの間でも)専門を離れてみるのは
とても気持ちいいんじゃないでしょうか?

私も学生時代に岡山理科大の友人の下宿で理系の
話を聴くのが大好きでした。今でも隣の数学
のセンセイと「理系」の雑談をするのが楽しい
です。

文系の話との関連というかアナロジー
が見えたりするとお互いに興奮できますし。
この前は、空集合やゼロの話と仏教の「空」
の理解で盛り上がりました。

違う世界のようでそうでもないことに気づく
と「普遍性」の匂いを感じて嬉しいもんですね。

投稿: 森井哲也 | 2011年8月15日 (月) 23時50分

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