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2010年10月15日 (金)

検察審査会の思い出8

検察審査会の課題の2番目は、昨年裁判員制度の導入とともに法改正された新しい検察審査会がかかえる問題点です。

私が審査員をしていた頃は、たとえ「不起訴不当」「起訴相当」の議決がなされても、それらはいわば「勧告」のようなものでした。最終的に起訴するかしないかは再度検察の判断に委ねられていました。これらの議決が出ると、検察は前回捜査した検事の上級の検事が、再度捜査ないし判断して起訴・不起訴を決めるという説明を受けたことがあります。

いずれにしろ審査会の議決自体には拘束力がなく、その点審査会の議論も「気楽な」「市民感覚」ということで済んでいた側面があります。

しかしながら改正された審査会では、2度にわたって「起訴相当」の議決が行われると、「強制起訴」されるということになりました。実際小沢さんの事件も含めて、4件が強制起訴されています。

こうなると検察審査会は「ご意見番」ではなくて、実際の「権力」をもつことになります。匿名の市民がそのような権力をもってよいのか、というのは当然出てくる意見です。誰が判断したのか、どのような議論がなされたのか、といった情報公開をもとめる声もあります。

新しい検察審査会制度については裁判員の影に隠れてあまり議論がありませんでした。今回の件をきっかけに検察審査会のあり方について議論が必要と思われます。

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